部下が育たなくて悩んでいる
部下をどう褒めたらいいかわからない
部下を持つ上司や経営者として、この壁にぶちあたることは、もはや必然ではないかと思っています(°_°)
僕自身も何度も悩みましたし、何度も失敗してきましたねw
僕は割と部下から好かれやすくはあったのですが、育てるということに関しては、かなりの苦手意識がありました。
なんというか、本人の意識を高めることはできるんですけど、目標達成や困難を打ち破る力を育ててあげられない感覚。
それほど難しくはないはずなのに、なぜできるようにならないのだろう。。。
このような悩みを、5年近く繰り返していたんですね(´ ・ω・ `)
しかし、これは完全に僕の力不足でしたし、結論から言えば褒め方一つで解決するものでした。
それまでの僕は、無意識に結果しか褒めていませんでしたが、前職の社長の教えからプロセスを褒めるように変えていったのです。
するとどうでしょう、部下は不思議と困難を突破できるようになり、結果も出せるようになりました。
部下を褒める時は、結果よりもプロセスを褒めた方がいいということを、実感する出来事でした。
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何故結果よりプロセスを褒めた方がいいのか
ちなみに僕が褒め方を修正する経緯は、先ほど書いた通り前職の社長の教えでした。
何で結果しか褒めないの?
入社して数ヶ月、後輩を褒めている僕の姿を見て、ある日こんな言葉を投げかけてきたんです。
当時そんな意識は全くなかったので、言われた時はまさに目から鱗でした。
同時に、「結果だけ褒めることの、何がいけないのか」という疑問が沸き起こり、その疑問をそのままぶつけてみたんです。
そして返ってきた答えは、まとめると以下のようなものでした。
結果を褒めてもプロセスを褒めても、目先の成長にほとんど差はないし、どちらも頑張るようになる。
ただ、結果だけを褒められた部下は、結果が出にくいことにチャレンジしなくなるから、高い壁を越えられなくなる。
逆にプロセスを褒められた部下は、困難にもチャレンジするようになるし、結果が出なくても地道に頑張れるようになる。
だから、長い目で見た時の成長度合いは、段違いになるんだよ。
これを言われた時はかなり衝撃的で、これまでの部下の褒め方だけではなく、自身の価値観や考え方までを揺るがす大きな出来事でした。
この話がなかったら、部下に対してはもちろんのこと、自分や身内をも無意識に苦しめていたかもしれません。。。
プロセスを褒めた方がいいことは、研究で明らかになっている
結果よりプロセスを褒めた方がいいことは、実は研究の結果でも明らかになっています。
ハーバード大学で行われた実験では、「結果を褒めるグループ」と「プロセスを褒めるグループ」に分け、知能テストを行いました。
その結果、テストの点数はほとんど同じでしたが、次に難しいテストへのチャレンジするか聞いたところ、、、
プロセスを褒められたグループは次のチャレンジを望みましたが、結果を褒められたグループは現状維持を望んだそうです。
また、別の研究結果では、「結果を褒める」「プロセスを褒める」「全く褒めない」という、3グループに分けてのテストが行われました。
そしてテストを重ねていくに連れて、結果だけを褒められたグループの成績が最も悪くなっていったのです。
更にその結果を受け入れられず、嘘の報告をする傾向すら見られるようになりました。
結果だけを褒めるくらいなら、褒めない方がマシということかもしれません(*_*)
個人の体験からも、プロセスを褒めた方がいいと思う
ちなみにこれは個人の体験から言っても、心当たりの多い話でした。
何故なら僕自身、結果だけを褒められて育ってきたからです。
子供の頃テストでいい点を取ったら褒められましたが、勉強する過程を褒められたことは、少なくとも覚えている限り一度もありません。
そして僕自身も、「頑張りは結果でのみ判断できる」「数字は嘘をつかない」という考えが染み付いていました。
なので人の努力も、結果でしか判断できなかったですし、だからこそ結果しか褒められなかったのだと思います。
今までの人生を振り返ってみても、結果を出せる場面はそれなりにありましたが、同時に挫折をすることもかなり多かったです。
高い壁にぶちあたったら諦めてしまいやすい点なんかも、確かにその通りだなぁとw
幸いなのは祖父から「誠実に生きろ」「嘘はつくな」と教わってきたので、結果や自分自身を偽る人間にはなりませんでした。
ただ、結果が出ている時は調子に乗って、逆の場合は意気消沈して結果を隠してしまうことは確かにありましたね(°_°)
別に親を批判するつもりは全くありませんし、僕自身が早く気づけばよかっただけですが、気づいた僕としてはプロセスを褒められる人間になりたいと思いました∩(´∀`∩)
プロセスに目が向けば、褒めるところがたくさん見える
プロセスを褒めることが大事だと気づいてから、もう一つ新たに実感したことがあります。
それはプロセスに目が向けば、部下の褒めるところもたくさん見えてくるということです!
結果しか見ていなかった頃の自分は、部下に対して「褒めたいけど、どこを褒めたらいいか…」みたいな感じで、なかなか褒められなくて悩んでいました。
しかし、プロセスに目が行くようになった途端、褒めるところがたくさん見えてきて、自分でも驚いた記憶があります。
結果ばかり見ていた頃に比べたら、文字通りケタ違いの差でしたね。。。
今まで見落としてきたことの多さに、この時ようやく気づきました。
褒める際のポイント
部下を褒める際のポイントは、散々言われていることでもありますが、
影で褒める
人前で褒める
やはりこの2点が大切ですです!
ただし、プロセスを褒める際には、大きな注意点が潜んでいることにも気づきました。
それは他の部下に対する配慮です。
例えば「頑張ってる」みたいな褒め言葉は、当然他の人にも当てはまりやすい言葉になってきます。
それを一人の部下に言ってしまうと、「自分だって頑張ってるのに!」という不満に繋がる懸念があるのです。
そしてモチベーション低下や、上司に対する不信感に繋がる可能性もありますので、想像よりも注意が必要なんですね(°_°)
なので褒める際は、その人ならではの(みんなが認めている)褒めポイントを伝えるか、複数人まとめて褒める方がいいと僕は考えています。
そうすることで、余計な摩擦は起こりにくいですし、褒めによるいい効果も生まれやすくなります。
複数人の組織だからこそ、褒める際は周りへの配慮も忘れないでくださいね!
結果よりもプロセスを褒めよう
これまでプロセスを褒めてきた人、または褒められてきた人はともかく、そうでなければ慣れるのに時間がかかることでしょう。
また、結果ではなくプロセスを褒めることに関して、つい「甘い」と思ってしまうかもしれませんね…!
しかし、結果だけを褒めていては部下を成長させることはおろか、自分自身の成長も妨げてしまうと思います。
そもそも部下が結果を出せないことも、紛れもない自分自身の「結果」ですから、それを受け止められる自分にならなければ先はないですからね…!
部下に対してはもちろんですが、自分に対してもプロセスを褒められる人になることが大切ですよ∩(´∀`∩)