自分の仕事を、なかなか部下に任せられない
部下を持つ上司になった際、きっと多くの方がぶつかる問題だと思います。
僕自身も同じで、なかなか部下に仕事を任せることができず、自分一人でタスクを抱え込みがちでした。
上司に対しては「もっと色々な仕事を任せてほしい」とか思ってたのに、自分が上司になったら全然仕事を任せられなかったんです。。。
当時はタスクが多すぎてパニック状態になることも、一度や二度ではありませんでしたね(°_°)
しかし、仕事を任せられないことがどれほどのマイナスか、しばらくしてから気付くことになりました。
それからは徐々にですが仕事を任せられるようになり、スムーズに割り振りもできるようになっていったんです。
今回はその時の経験を踏まえつつ、部下に仕事を任せられない上司の方々に向けて、自身の体験や学びを共有できればと思います。
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部下に仕事を任せられない理由
部下に仕事を任せられない理由ですが、僕の場合は大きく分けて2つありました。
それは、
1.自分でやった方が早い
2.大事な案件は任せられない
ということだったんです。
(人や状況によっては、「大変な仕事は(心情的に)頼みにくい」というのもありそうですね)
もちろん表向きは違う理由を伝えていたのですが、根底には常にこのような気持ちがありました。
別に部下を信頼していなかったわけではないですし、むしろみんな優秀だと考えていました。
ただ、その会社の職務能力だけでいえば、当然先輩である僕の方が上なわけです。
なので部下が育つまでは、自分が頑張った方がチームとしてもいいはずだと。。。
そんな奢りにも似た気持ちが、部下も自分自身もダメにしていったんですね(*_*)
仕事を任せないと、部下は成長できない
今思えば当たり前なんですが、部下が思うように成長しないのは、単に仕事を任せていないからなんです。
部下に仕事を任せてみると、遅かれ早かれ想像よりずっと優秀な働きをしてくれますし、自分が如何に盲目だったのかもわかります。
初めての仕事を任せる場合も、始めはうまくできないかもしれませんが、そもそも始めからできる人間なんていないわけで。。。
自分だって始めはできなかったわけですが、そのことを忘れて「部下には任せられない」と考えるのは、我ながら愚かだったとしか言いようがありませんね(*_*)
上司として部下に仕事を任せるというのは、最初ものすごく不安です。
更に途中経過を見て全然ダメだったとしたら、途中で過干渉をしたり「もういい、俺がやる!」なんて言いたくなってきます。
しかし、そこでの失敗があるから部下も学習できるわけですし、その経験を経て仕事ができるようになるのです。
なので上司としてすべきことは、部下を信じて任せること、そしていつでもフォローできる体制を整えておくことなんですよね…!
そうすれば個人差はあれど、ほぼ確実に「頼れる部下」へと成長しますよ∩(´∀`∩)
上司が余裕なほどチームは伸びる
よくマネジメント系の本で、「上司は暇なくらいがちょうどいい」という話が書いてあります。
上司が忙しければ忙しいほど、部下のフォローに手が回らなくなっていきますし、部下としても気軽に質問できなくなってしまいます。
なので上司は時間を空けてフォローに徹する方が、長い目で見てチームは伸びるというわけですね。
ただ、これは客観的に見れば納得できるのですが、いざ自分ごとになるとそうは思えなかったりします。
「この仕事は自分がやった方がいいな」みたいに考えがちですし、その積み重ねが気づいたら部下の成長の機会を奪っているものです。
実際短期的に見たら、自分でやった方が早いしクオリティも保てるので、そう考えてしまうのも不思議ではありませんね(°_°)
部下に仕事を任せる方法は?
そうならない方法としておすすめなのが、自分の仕事を一度紙などに書き出してみて、「自分がやるべき仕事」と「部下に任せられる仕事」に分ける方法です。
これは当時の社長から教わった方法で、実際視覚化してタスクを眺めてみると、自分じゃなくてもできる仕事がたくさんあることに気づきます。
その理由は主観ではなく客観的に考えられるからで、紙ではなくPCやスマホのメモ帳に書き出しても大丈夫です。
その客観的な視点で振り分けていくと、自分のやるべきことは9割以上マネジメントであることに気づきますし、他の仕事は振り分けるべきだと考えるようになります。
業務過多であるこの時代、実際に振り分けられるかは状況次第なのですが、、、
この方法を行っておけば、少なくとも今以上には「自分がやるべきこと」に集中できるようになっていきますよ!
部下はオーバータスクにならないか
ちなみに仕事を任せる上でもう一つ心配なのは、部下がオーバータスクにならないかです。
部下も暇しているわけではないでしょうから、新しい仕事が降ってきたらパニックになり、場合によっては部署や会社全体がブラック化してしまいます。
ちなみに僕の前職は完全にそのパターンで、人も雇わず全員キャパオーバーの状態だったため、成長こそできましたが労働環境としては最悪でしたねw
ブラック企業の場合はともかく、普通の企業でも部下のオーバータスクに気づかないことは、わりとありがちかなぁと思います。
そうならないための対策として、個人的に1on1ミーティング(1対1での話し合いの場)を、可能なら週1ペースで設けることをおすすめしたいです。
この方法は米国企業や日本のメガベンチャーなどに根付いていて、人材育成をしていく上で大いに役に立つと言われています。
何よりこのミーティングは、上司ではなく部下主導で行われるため、部下の悩みや本音が出てきやすいんです。
今の仕事が適量かどうか、自分の判断は間違っている可能性がありますから(恐らく高確率で間違えています)、自己判断ではなく部下とのコミュニケーションから判断するのが望ましいでしょうね。
部下に仕事を任せてみよう!
部下に仕事を任せられない人の多くは、もしかしたら無意識的に「自分の方が優秀だ」と考えてしまっているかもしれません。
その裏返しとして部下を信頼できないのでしょうが、勇気を持って仕事を任せていけば、その考えは恐らく変わるはずです。
自分自身もやるべきことに集中した方が効率的ですから、部下のためにも自分のためにも、仕事を任せることを覚えていきたいですね。
仕事をこなせる上司よりも、部下を育てられる上司を目指していきましょう!