人材会社にいた頃、たくさんの求職者と接してきましたが、その中で最も多かったのが事務職への転職希望でした。
女性の多くは事務職を希望に挙げていましたし、希望に対し求人が足りなさすぎて常に困っていましたね…w
そしてもちろん女性だけでなく、男性の中でも1割程度は事務を希望していて、この傾向は年々強くなっているとも感じました。
AIの発展により、事務職の存続すら危ぶまれている状況ではありますが、やはり依然として事務職は人気のようです。
今回はその事務が人気な理由や、事務職のリアルな部分について、少し書いていきたいと思います!
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事務職が人気な理由とは?
さてさて、余計な前置きは抜きにしまして、早速ですが事務職が人気な理由を挙げていきます。
実際は人によって色々な理由があるものの、大体は何パターンかに分かれますので、そのパターンをここではまとめてみました。
事務を希望する人は、大体以下のような理由でしたので、同じく事務を希望される方は自分の考えと照らし合わせてみてください。
理由1:楽なイメージがある
第一の理由は、何だかんだこれでしたね\(^o^)/
事務職も決して楽な仕事ではありませんが、イメージとして「楽」だと思っている人は多かったです。
少なくともバリバリ働きたいエリートタイプの人が、事務職を希望されることはありませんでしたね…!
(大企業の求人を扱う人材会社なら、この辺の事情は違うのかも)
確かに他の仕事ほど、ノルマや納期に追われるイメージはないですし、相対的に楽な職場が多いのも間違いないと感じています。
何をもって「楽」なのかは人それぞれですが、事務職は肉体的にも精神的にも楽な傾向があるため、ゆとりを持って働きたい人は事務を選びやすいですね。
理由2:定時で帰りやすい
事務を希望される方の中には、定時で帰りたいという方もやはり多いです。
事務は残業がそれほど多いイメージはありませんし、残業なしを謳っている求人も実際多いですからね。
例外としてブラック企業に入ってしまうと、とんでもない量の業務を与えられ、長時間残業や持ち帰り仕事が当たり前になることもありますが…(°_°)
しかし、他の職種に比べたら定時で帰りやすいため、長時間働きたくないという理由で事務を希望する方は少なくないですね。
理由3:人間関係が楽そう
イメージ先行ではありますが、人間関係が楽そうだという理由も、事務を希望される理由として挙がってきます。
特にコミュニケーションで苦労された経験がある方は、人と話さなくて済みそうな仕事を探す傾向があり、事務職もその一つとして考えます。
それにイケイケな感じの人は事務職にほぼいないので、「自分と同じようなタイプの人が多い」職場とも考えられやすいですね…!
個人的な意見として、人間関係が楽な職場かと聞かれたら「どちらとも言えない」という回答になりますが、確かに大人しい人が多い職場というのは間違いありません。
そういった理由で事務を希望されるのは、正しい選択となる可能性は高いと思います。
理由4:産後も復職しやすい
(現段階では)女性の方に限られますが、事務の仕事は時短でも募集していることが多く、また産後でも働きやすいという特徴があります。
事務なら復職しやすい会社もありますし、事務経験さえあれば他の企業でも働くことができます。
産後の職場復帰は一つの社会問題でもありますから、将来を見据えて職場復帰しやすい事務職を選ぶ方も、やはり少なくありませんでしたね…!
個人的な意見でいうと、事務は今後なくなる仕事の一つだと考えているので、あまりおすすめはできないのですが(°_°)
ただし、短期的な復職を考えている場合や、専門スキルやマネジメント能力を身につけようと考えているなら、産後を見据えての選択もありだと思います。
理由5:怪我や病気などの理由
怪我や病気などの理由から、事務職を希望される方も一定数いらっしゃいました。
例で言うと、肉体労働(介護、物流など)で足腰を痛めてしまったり、うつ病・精神的辛さを理由に前職を退職した方ですね。
未経験からのデスクワークとなると、やはり第一候補として事務職が挙がってくる傾向にあります。
事務以外のデスクワークだと、何かしらのスキルや経験が必要だったり、あるいはコールセンターや営業など精神的に追い込まれる仕事となりやすいです。
特に求人が少ない地域ほど、消去法で事務を選択されることは珍しくないと感じています。
事務職の求人には、応募者が集まりやすい
こういった背景も相まって、事務職を希望される方はとても多く、実際事務職の求人には応募者が集まりやすいです。
(下手すれば「殺到」というレベルで集まります)
これは企業側からみたらいいことですが、求職者から見れば競争率が高い=採用されにくいということでもあります。
求人自体はよく出ているため、事務経験が豊富な方はすぐ仕事に就けますが、そうでない方は不採用が続きやすいです。
特に未経験からの事務であれば、前職で高いパソコンスキルを身につけていない限り、採用は困難を極めますね。。。
例外としては、事務職でもコミュニケーションスキルが求められますので、コミュ力が高ければ採用されることがあります。
(女性の場合は、下賎な話ですが「顔採用」も結構ありますね…w)
それほど専門知識がいらない仕事であれば、事務経験よりも周りと円滑なコミュニケーションが取れることの方が、長期的に見て大事ですからね。
未経験から事務職を目指される方は、応募者が多いという背景を理解しつつ、他の人にはない強みを魅せることが大切になってきますよ。
事務の仕事は給料が安い
事務職を希望される方に念のため伝えておきたいのは、事務職につくと低賃金に悩まされやすいという現実です。
高い事務能力や専門スキルを身につけたところで、大きく給料が上がることはほぼありません。
マネージャークラスに昇格すれば別ですが、現場クラスでは代わりはいくらでもいますし、その人の給料を上げる必要はないんです。
理由は言うまでもないですが、事務職への希望が供給過多であることが挙げられます。
つまり、1つの仕事に対し多数の希望者が出てくれば、そこでバーゲンセールのように安売り競争が生まれてしまうわけです。
実際に競争を仕掛けるのは企業側ですが、希望者が多ければ時給を下げてもまだ応募者が集まるため、給料は低いラインがベースとなってしまうのです。
これは事務職だけでなく、介護職など他の職種にも起こっていることで、こういった市場では賃金アップは難しいと考えた方がいいです。
もちろん全く不可能ではないでしょうし、「じゃあどうすればいいか」と考える精神はすごく大事ですが、それでも市場の影響は最低限知っておくべきでしょうね。
事務職は将来なくなる?
冒頭にもチラッと書きましたが、事務職は近い将来なくなる職業の一つとして考えられており、僕個人としてもやはり同じ意見です。
現時点でもある程度自動化できるシステムができており、「事務 自動化」などで検索すると、そういったサービスができつつあることがわかると思います。
僕が前職にいた頃にも、「この度は事務の自動化サービスについて、ご案内をさせていただきたく…」みたいな営業電話がかかってきたことがありましたね(°_°)
(まだまだ未完成というか、システム自体破綻していましたが…w)
この記事を書いている2019年3月時点では、しばらく人間がやるべき業務だとは思いますが、割とすぐなくなる業務だということは明白になりつつあります。
何となくコンビニ店員がいなくなった、その次の段階くらいで流れが来そうですね\(^o^)/
もちろん事務という仕事自体がなくなるわけではないので、事務を続けたいならAIに取って変わられない工夫をすることが大事です。
管理する側の仕事はなくならない
ちなみにAIがいくら発達しても、それを管理する仕事はなくならないと言われています。
コンビニでも事務でも、業務を全てAI任せにするわけでなく、最後は人間によるチェックが入るというわけです。
つまり事務の仕事においても、簡単な業務を全て自動化できたとして、その管理や複雑な業務は人間の担当になります。
そしてこれができる人は、管理やマネジメント業務に長けている人になるため、早いうちにそのポジションを築いておいた方がいいですね。
ちなみに管理すら必要なくなる時がきたら、その時は娯楽以外の仕事がほとんど機械化され、人間が働く必要のない世界になっているはず。
なので管理する側に回っておくことは、決して簡単ではないですがかなり無難な選択だと言えるでしょうね。
事務職は人気もあるが、デメリットある
今回色々と書いてみましたが、正直どんな仕事にもデメリットはありますし、それを見越した上で事務を選択するのは全く否定しません。
事務を希望する人からしたら、むしろ営業とかコンサルをやる方が苦痛でしょうしね…w
ただしメリットしか見ていないと、後で痛い目を見てしまうことがありますので、そこだけは注意していただけたらと思います。
事務職だからこそのメリットも大きいですが、その裏に潜んでいるデメリットも念のため覚えておいてくださいね!