先月厚生労働省より、新たなひきこもり支援の内容が公表されました。
その内容をざっくり言うと、「農業体験を通じてひきこもりの社会復帰を促そう」というもの。
農家やNPO団体と提携しながら、深刻なひきこもり問題を解消していく施策のようですね∩(´∀`∩)
これに関して、世間では否定的な意見が多い半面、肯定的な意見も一定数見られます。
農業が精神衛生上いいこともわかっていますし、実際この施策で救われる人も出てくるでしょう。
一方、ひきこもりの人にとってハードルが高いことも事実で、社会復帰間近の人たちしか救えないような気もします。
個人的には農業体験も素晴らしいですが、外に出なくても働ける仕組みを確立させた方がいいと考えます。
それで多くの人が働くとは思いませんが、少なくとも収入を得るハードルは下がりますし、実家暮らしであれば自分の生活費も賄えるでしょう。
そもそもパソコンでできる仕事なら、働くのにわざわざ出社する必要なんてありませんしね\(^o^)/
僕も元々ひきこもりで、今も実質ひきこもりのような生活をしていますので、もっと在宅で働ける人たちが増えてほしいです。
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ひきこもりの人が農業体験をするメリットは大きい
この記事は農業体験を否定するものではなくて、むしろ参加できればそれに越したことはないと思っています。
何故なら農業体験を通じて、実際にうつ病が完治に向かったり、気持ちが上向く人が多いからです。
ひきこもり支援団体も農業を取り入れているところが多く、非常に合理的であることが伺えます。
中にはひきこもりの人に農作業させることを、「安い労働力の提供」みたく考えている人もいて、確かに結果論そうなることはあるかもしれません。
ただ、農業を通じて社会復帰に向かっていけば、農業以外の選択肢も見えてくるはずです。
正直社会復帰にはステップが必要なので、高いスキルを有していない限り、始め安く使われてしまうのはある意味仕方ないと思います。
農業を生涯の仕事にするというより、社会復帰のステップと捉えた方がいいでしょう。
そもそも農業体験できる人は少数
最大の問題点として、農業体験に行けるような人は、かなり少数だということです。
無理やり引っ張り出せば別ですが、こういうのは自分の意思で行かないと、ほとんど意味なんてありません。
なのである程度社会復帰に近い人しか、そもそも参加できないプログラムなんですよね。。。
それにひきこもりの中には、長期的なメンタルケアが必要な方もいれば、怪我などが原因で働けなくなってしまった方もいます。
農業体験を推し進めるのはいいとして、他にもやるべきことが色々あると思うんです。
極論家庭や本人の問題なので、国がどこまで介入するかも難しいのでしょうが…
ただ、「農業体験だけやっておけばいい」という感じもするので、少し現場感が薄い気がします。
在宅で働ける制度を整えた方が現実的
冒頭にも書きましたが、個人的には農業体験よりも、在宅で働ける環境を整えた方がいいと考えています。
在宅ワーカーを正社員、もしくはそれに近い待遇で雇用できるような環境ですね。
今は出社しなくてもできる仕事は山ほどありますし、日本全体で人手不足なわけです。
理屈でいえば、外注できる仕事も多いでしょうし、そうできる体制を推し進めてもいいかと思います。
(日本企業は、自社で仕事を抱えすぎです)
在宅で少しでも働ければ、実家暮らしなら自分の生活費は賄えるようになります。
それで全員働くわけではないでしょうが、農業体験を推し進めるよりは、ずっと現実的なはずです。
無理してフルタイムで働く必要もありませんし、在宅で仕事ができる環境が整えば、今より働きやすくなると考えています。
在宅で働くための学習制度もあっていい
それから在宅で働くための学習制度を、オンライン配信のような形で提供されてもいいかもしれません。
正直Word,Excel,PPTくらいなら、パソコンを触れる方であれば、技術習得はさほど難しくないはずです。
(営業資料作成とかになると、スキルやセンスも求められますが…)
高い報酬を得るのは難しくても、週3程度の労働で5〜10万円くらいの収入なら恐らく得られます。
これは自立できる金額ではありませんが、実家暮らしの生活費としては十分でしょう。
こうした環境が整って、食費や水道光熱費を賄える人が増えたらいいかなと思います。
日本の社会構造にも目を向けてほしい
もっと根本的な部分としては、レールから外れたらやり直しがきかない、日本の社会構造にも問題があると感じます。
ひきこもりになる原因で最も目立つのは、やはり社会からのドロップアウトです。
就活で失敗した
学校に行けなくなった
企業がブラックで退職した
リストラされ再就職できなかった
etc…
仮に本人に問題がなくても、一旦社会のレールから外れてしまうと、なかなか復帰できない構造が出来上がっています。
個人的には「そんなことない」と言いたい派なのですが、現実として社会復帰が難しいことは間違いないでしょう。
諦めや絶望から部屋に閉じこもってしまう人も、かなり多いのではないでしょうか。
価値観の多様化も必要
日本は生活保護のようなセーフティネットがあるお陰で、理屈上は再出発しやすい国です。
その中で「レールから外れたら終わり」と言われるのは、日本人特有の横並びの精神が起因していると感じます。
日本人は良くも悪くも、みんなと同じが大好きですからね。
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つまり価値観が単一化されているため、レールから外れた途端周りから責められたり、過度に落ち込んでしまう人も出てくるわけです。
這い上がることも許されない中、日本で社会復帰を成功させるには、個人的にもかなり突破力が必要だと感じました。
フラットに考えれば、別にサラリーマンが偉いわけでもないですし、ひきこもりが悪いわけでもありません。
それぞれが認め合える世の中になれば、社会復帰ももう少ししやすくなると思うんですよね…!
ひきこもりでも問題ない
人が苦手なら、家で働けばいい
日本ではなかなか難しいかもしれませんが、根っこの価値観を変えない限り、根本的な社会構造の変革にも繋がらないと考えています。
農業体験より、在宅で働ける仕組みがほしい
今回は政府が打ち出した、ひきこもり支援に関する記事を書いてみました。
取り組み自体はすごく賛成なのですが、恐らく農業体験だけで救われる人は、社会復帰間近の少数だけでしょう。
国として取り組む以上、もっと多方面の取り組みを行ったり、根本的な変革も必要かなと感じました。
個人的には在宅で働いてもいい価値観、そして仕組みが広がってほしいですし、そうできる人が増えてほしいですね!
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